The JOJOLands

The JOJOLands
ジャンル クライム・サスペンス
ケイパー・ストーリー
バトルアクション
ハードボイルド
漫画:ジョジョの奇妙な冒険 Part9
The JOJOLands
作者 荒木飛呂彦
出版社 集英社
掲載誌 ウルトラジャンプ
レーベル ジャンプ コミックス
発表号 2023年3月号 - 連載中
発表期間 2023年2月17日 -
巻数 既刊3巻(2024年4月現在)
(第133巻[注 1] - )
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ジョジョの奇妙な冒険 Part9 The JOJOLands』(ジョジョのきみょうなぼうけん パート9 ザ・ジョジョランズ、JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part9 The JOJOLands)は、荒木飛呂彦による日本漫画作品。集英社の青年向け漫画雑誌『ウルトラジャンプ』にて、2023年3月号から連載中。同作者による漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第9部 (Part9) に相当する。

概要[編集]

太平洋に浮かぶ火山の島・ハワイを舞台に、「大富豪になる」という野望を叶えるべく邁進するジョディオ・ジョースターの物語を描く[1]

前作『ジョジョリオン』最終話が掲載された『ウルトラジャンプ』2021年9月号にて、「ジョジョリオン10年間ありがとうございました! 少し休んで、新『JOJOLANDS(仮)』でお会いしましょう。」と予告された[2]。その後、同誌2023年1月号で、連載開始時期および正式タイトルが発表された[3]

2023年1月2日、荒木が作品公式ツイッターを通じて年賀状イラストを公開した際、本編に先駆けて登場キャラクターが公開された[4]

本作第1話が掲載された『ウルトラジャンプ』2023年3月号は、同誌史上4度目となる重版となった。これは『ジョジョリオン』が表紙を飾った同誌2012年10月号以来11年ぶりである[5]

このマンガがすごい! 2024』ではオトコ編で15位にランクインした[6]

あらすじ[編集]

アメリカハワイ諸島オアフ島で暮らす少年ジョディオ・ジョースターは、大富豪になる野望を密かに抱いており、目には見えない人間社会の「仕組み(メカニズム)」の頂点に立つことを希求する。

ジョディオは表では学校に通いながら裏では兄ドラゴナ・ジョースターと共に、違法な薬物売買や運び人といった仕事をこなし日々生活していた。ある日、ボスであるメリル・メイ・チーからとある日本人が600万ドルのダイヤモンドを持って入国してきたことを告げられ、ドラゴナ、仕事仲間のパコ・ラブランテス、そしてメリル・メイが連れて行くようにと呼び出したウサギ・アロハオエの4人チームでダイヤモンド強奪に行くことになる。

目的地となるハワイ島の別荘で、標的の日本人漫画家・岸辺露伴は、金庫にダイヤモンドと謎の溶岩を保管していた。この溶岩は、原理は不明だが「カネ目のもの」を引き寄せる力を持っており、露伴は溶岩の謎について調べていた。溶岩にこそ価値があると考えたジョディオはダイヤモンドと共に持ち帰ることを決め、ジョディオを面白い奴と判断した露伴は「君は大富豪になれる」と言葉を残して溶岩のこと託し、一行は無事に別荘を後にする。

カイルア・コナでオアフ島への帰りの飛行機を待つ間、溶岩の効能を確かめていた一行を謎の人物が襲撃する。その男は、行方が分からなくなった弟を探す糸口を求め、同じく溶岩の謎を調べていた。一行は、目的が一致したその男チャーミング・マンを新たな仲間として迎え入れ、メリル・メイの元へと帰還し次の指示を受ける。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

ジョディオ・ジョースター
本作の主人公。オアフ島に暮らす15歳の少年。第8部『ジョジョリオン』の主人公、東方定助の半身である吉良吉影や吉良の妹である虹村京とはいとこ同士の関係となり、二人の母である吉良・ホリー・ジョースターは伯母(母の姉)にあたる。また第7部『スティール・ボール・ラン』の主人公、ジョニィ・ジョースターの玄孫でもある。
11歳のときに誘われて以来、ドラゴナと共に違法薬物売買をはじめとする裏社会の仕事に手を染めている。大富豪になることを夢見ており、そのヒントは目には見えない"仕組み(メカニズム)"にあると考える[7]。通っている学校の心理カウンセリングで反社会性パーソナリティ障害の可能性ありと診断されており、実際家族に危害を加えようとする人間に対しては手段を選ばない一面を見せている。
11月の雨(ノーヴェンバー・レイン)
ジョディオのスタンド。上半身のみの人型のビジョンを持ち、腕の代わりに肩から四本のアーチ状の脚が伸びている。能力はアーチの内側に重力のある雨を降らせることで[7]、この雨に打たれると、文字どおり「雨に打たれる」状態になり、無数に降り注ぐ雨で多大なダメージを受ける。この雨自体は物質的な水であり、スタンド使いでなくても見える。
ドラゴナ・ジョースター
ジョディオの兄で男性で18歳。褐色の肌をしている。性同一性障害であり、女性と見間違う出で立ちと話し方をしており、豊胸手術をしている。女の子のファッションが大好きで、ファッションブティック「アイコアイコ」で働いている[7]。ジョディオと共に犯罪に手を染めている。座右の銘は「決して無理はしないけれどあきらめる事もしない」。
スムース・オペレイターズ
ドラゴナのスタンド。四体の小型のロボットのようなビジョンで、脚部がキャタピラになっている。ドラゴナが触れたものの位置を自在にスライド移動させることが出来る。他人の顔の構造を作り替えたり、印刷物の文字などを改竄したり、暗証番号を無視して鍵開けをしたりといったことが可能。
パコ・ラブランテス
ジョディオの仕事仲間の高校生。19歳。2年前までは太っていたが、現在は鍛え上げられた肉体を持つ。左耳は父親からのDVが原因で一部欠損している。盗みが大好きでゲーム感覚で他人の物を掏る[7]
喧嘩っ早く、バイオレンス(暴力行為)が得意分野の気性の激しい性格。
THE ハッスル
パコのスタンド。パコの肉体と一体化しておりビジョンは持たない。能力は自由自在に筋肉を操ること[7]。過剰な変形はできないものの全身の筋肉がまるで指のように器用に動き、背中の筋肉で物を掴んだり、木をよじ登ったりする事が出来る。
ウサギ・アロハオエ
急遽ジョディオのチームに加わることとなった全身タイツの少年[7]。17歳。父親は既に亡くなっており母親と暮らしている。
ジョディオと同じ学校に通う先輩で、薬物売買の顧客でもある。やけにテンションの高い喋り方をするが薬物中毒者ではない。ワイルド・キャット・サイズによる攻撃を誰よりも早くスタンド能力だと看破するなど、要所で頭の回転の速さを見せ、メリル・メイからの信頼も厚い。
THE MATTEKUDASAI(ザ・マッテクダサイ)
ウサギのスタンド。機械仕掛けの小鳥のようなビジョンを持つ。能力は周囲にあるもので誰かが望むものに変身すること[7]。監視カメラに変身した場合、映像が二重に記録される(スタンド側の映像はいくらかの加工が入る)。

その他の人物[編集]

メリル・メイ・チー
ジョディオが通う学校の校長を務め、副業ではファッションブティック「アイコアイコ」を営む女性。49歳の既婚者で子持ちである。裏の顔は、ジョディオ達を指揮するチームの「ボス」[7]。黒い仕事の証拠は一切残さず、内容は店に立ち寄った際にその場で覚えさせるためジョディオらはアドレスも知らない。ジョディオ曰く「イカレたスーパーウーマン」。
岸辺露伴邸のダイヤモンド強奪に際してあることを予測しており、チームにウサギを同行させた。
バーバラ・アン・ジョースター
ジョディオとドラゴナの母親。ジョセフ・ジョースターの娘で、吉良・ホリー・ジョースターの妹にあたる。夫とは別れ、一人でジョディオらを育てた。
空港免税店に勤務しており、近所の人間から敬愛されているが、これはジョディオらが裏社会で役割を果たしているからである。
岸辺露伴
日本からやってきた有名漫画家。あるダイヤモンドを持ってハワイの別荘へやってきたところを、ジョディオらに狙われる。『ピンクダークの少年』を連載している・ペン先型のピアスをしている、など第四部とほとんど同じであるが、かなり落ち着いた性格。
ダイヤモンドを盗みに別荘へ侵入してきたジョディオらのうち、パコとウサギをヘブンズ・ドアーで容易く無力化し、警察に通報するがジョディオの能力に後れを取り拘束された。また、金庫に保管していた"溶岩"の方に秘密があると気付いたジョディオに脅され、通報を取り消し、ダイヤモンドはジョディオ一行が持ち去った。しかしその際、ジョディオにだけ声をかけて引き止め、謎の溶岩を託し、「また会おう」という言葉を残した。
ヘブンズ・ドアー
第4部同様、「ピンクダークの少年」を模したビジョンを持ち、相手を本に変えて記憶を読むことができる。ただし、手で直接触れないと発動できない様子。
ワイルド・キャット・サイズ
3匹の猫の集団。ハワイ島生まれの固有種で、高い知能を有している。何者かに使役されており、露伴の別荘にジョディオらに先駆けて侵入していた。
露伴から溶岩を託されたジョディオを追って、ジャングルで彼らと交戦する。高い知能で一行を追い詰めるが、機転を利かせたウサギによって捕獲された。その後はジャングルへと逃げていったものの、後に飼い主とみられる存在により殺害され、その首がジョディオらのもとへと送り付けられた。
キャット・サイズ
ワイルド・キャット・サイズのスタンド。3匹が同じスタンドを持つ。スタンド像は無く、本体と一体化している。体毛を寄り合わせて風に乗せて飛ばし、対象に触れると絡みついて次第に締め付けていく。絡みついた体毛はワイヤーのように硬くなり、簡単に切断することは出来ない。
締めつけて攻撃する以外にも、体毛を網目状に寄り合わせて対象を捕獲するなどの芸当を見せた。

用語・キーワード[編集]

溶岩(名称不明)
岸辺露伴がハワイの別荘でダイヤモンドと共に保管していた謎の溶岩。詳細は不明ながら、所持している人物のもとへ金目のものや価値のあるものを引き寄せる力が存在している。
この溶岩の所持者から価値のある何かを奪うことは出来ない(ジョディオ一行が露伴邸からダイヤモンドを持ちだそうとした際は、何故かダイヤモンドが床に転がってしまい盗み出せなかった)。

書誌情報[編集]

  • 荒木飛呂彦 『The JOJOLands』 集英社〈ジャンプ・コミックス〉、既刊3巻(2024年4月18日現在)
    1. 「出発 (DEPARTURE)」2023年8月18日発売[8]ISBN 978-4-08-883606-5
    2. 「上って行け」2023年12月19日発売[9]ISBN 978-4-08-883765-9
    3. 「金儲けの時間」2024年4月18日発売[10]ISBN 978-4-08-884038-3

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ Part1からの通算。

出典[編集]

  1. ^ Inc, Natasha. “「ジョジョ」第9部「The JOJOLands」1巻発売!歴史を一望できるカレンダーが999人に”. コミックナタリー. 2023年9月1日閲覧。
  2. ^ “『ジョジョ』9部?作者の次回作報告にファン歓喜 「新『JOJOLANDS(仮)』でお会いしましょう」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2021年8月19日). https://www.oricon.co.jp/news/2203996/full/ 2023年8月28日閲覧。 
  3. ^ “荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」第9部“The JOJOLands”2月発売のUJで始動”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年12月19日). https://natalie.mu/comic/news/505661 2023年8月28日閲覧。 
  4. ^ “『ジョジョ』作者・荒木飛呂彦、年賀状であいさつ うさぎと謎キャラ描く 新連載が2月開始”. ORICON NEWS (oricon ME). (2023年1月2日). https://www.oricon.co.jp/news/2263041/full/ 2023年8月28日閲覧。 
  5. ^ “ジョジョ効果で再び連載誌『ウルトラジャンプ』緊急重版決定 新連載9部開始で史上4度目、11年ぶり重版”. ORICON NEWS (oricon ME). (2023年2月28日). https://www.oricon.co.jp/news/2269353/full/ 2023年8月20日閲覧。 
  6. ^ ゲーマーズ通販, ゲーマーズ |. “「このマンガがすごい!2024」特集 | ゲーマーズ”. www.gamers.co.jp. 2024年4月27日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h ABOUT”. 「ジョジョの奇妙な冒険」公式ポータルサイト. 第9部 The JOJOLands. 集英社. 2023年8月20日閲覧。
  8. ^ The JOJOLands 1”. 集英社. 2023年8月18日閲覧。
  9. ^ The JOJOLands 2”. 集英社. 2023年12月19日閲覧。
  10. ^ The JOJOLands 3”. 集英社. 2024年4月18日閲覧。

外部リンク[編集]