フォザリンゲイ

フォザリンゲイ
Fotheringay
出身地 イギリスの旗 イギリス
ジャンル ブリティッシュ・フォークロック
活動期間
  • 1970年 (1970)–1971年 (1971)
  • 2015年 (2015)–present
レーベル アイランド・レコード
共同作業者 フェアポート・コンヴェンション
ザ・バンチ
エクレクション
メンバー ジェリー・コンウェイ
ジェリー・ドナヒュー
パット・ドナルドソン
サリー・バーカー
キャスリン・ロバーツ
PJ・ライト
旧メンバー サンディ・デニー
トレヴァー・ルーカス

フォザリンゲイ[1]Fotheringay)は、短命に終わったブリティッシュ・フォークロック・グループで、1970年にシンガーソングライターでありミュージシャンのサンディ・デニーフェアポート・コンヴェンションを脱退して結成した。バンドの名前は、スコットランドの女王メアリーが投獄されたフォザリンゲイ城を歌った1968年作曲の「フォザリンゲイ」から名付けられた。この曲のオリジナルは1969年のフェアポート・コンヴェンションでのデニーの最初のアルバムとなる『ホワット・ウィー・ディド・オン・アワ・ホリデイズ』で発表されたものである。オリジナルのフォザリンゲイは同名タイトルのアルバムを1枚リリースしたが、1971年の初めにデニーがソロとしてのキャリアを始めるとともに解散した。45年後、オリジナル・メンバーのうちで存命だった3人に新しいミュージシャンを加えて再結成され、2015年と2016年にツアーを行った。

キャリア[編集]

サンディ・デニーに、トレヴァー・ルーカス(ギター)とジェリー・コンウェイ(ドラム)という元エクレクションの2人と、ポエット・アンド・ザ・ワン・マン・バンドからのジェリー・ドナヒュー(ギター)とパット・ドナルドソン(ベース)がまとまった5人組で、ファースト・アルバムに携わるラインナップが完成した。

このフォークを基調とした曲のセットには、特に「Nothing More」「The Sea」「The Pond and The Stream」や、ゴードン・ライトフットの「The Way I Feel」、ボブ・ディランの「Too Much of Nothing」が含まれている。オリジナルがリリースされた年に、このアルバムは英国の2つの音楽新聞(「メロディ・メイカー」と「ニュー・ミュージカル・エクスプレス」)のトップ20にランクインしたが、商業的な期待に応えることができず、デニーにソロ・キャリアを引き受ける重圧が高まった。デニーは「メロディ・メイカー」紙の読者投票で2年連続で英国のナンバー1歌手に選ばれている。アルバムは全英アルバムチャートの18位を記録した[2]

1970年10月23日、ドイツのエッセンにあるグルーガハレで、フォザリンゲイによる特別なライブ・パフォーマンスが録音された。コンサートのテープはフォザリンゲイのギタリスト、ジェリー・ドナヒューによってリマスタリングが施され、2011年にリリースされた。

フォザリンゲイは1971年1月に予定されていたセカンド・アルバムのセッションの途中で解散した[3]。デニーの1971年のデビュー・ソロ・アルバム『海と私のねじれたキャンドル』でいくつかの曲が取り上げられた。ルーカス、コンウェイ、ドナヒューは、1972年にフェアポート・コンヴェンションに参加し、アルバム『ロージー』を録音した。このアルバムにはフォザリンゲイの素材も使用されている。ただし、コンウェイが演奏したのは3曲のみで、その後はセッション・ミュージシャンとしての活動を開始した。その後、コンウェイとドナルドソンの両名は複数の作業でリチャード・トンプソンと協力している。ルーカスとドナヒューはさらに数年間フェアポートにとどまり、1973年にアルバム『ナイン』がリリースされ、1974年にはデニーが再加入した。このメンバーはさらに『ライブ』と『ライジング・フォー・ザ・ムーン』の2枚のアルバムを録音した。デニーはドナヒューおよびルーカスとともに1975年12月にフェアポートを離れ、一方、コンウェイは1997年にフェアポートに再参加した。

2007年に BBCはドナヒューが計画はされたが放置されているフォザリンゲイのセカンド・アルバムを完成させようとしていると告げた。アルバム『Fotheringay 2』は翌年の夏に完成し、Fledg'lingレコードから2008年9月29日にリリースされた[4]

4枚組のコレクション、『Nothing More:The Collected Fotheringay』が2015年3月30日にリリースされた。これはグループの録音の最も包括的な編集物であり、『フォザリンゲイ』『Fotheringay 2』という2アルバム全曲の最終的なスタジオ・バージョンとデモ/別テイクの両方に加えて、未発表の数曲を含む1970年のロッテルダムにおけるライブ完全版からの曲、以前は海賊版としてのみ流通していたBBCラジオ・セッションで録音された7曲、および1970年にドイツのテレビ・シリーズ『Beat-Club』用に録音されたフォザリンゲイによる4曲のパフォーマンスというサンディ・デニーの貴重なテレビ映像を収めたDVDも含まれている。

2015年6月、バンド結成時のメンバーのうち、存命の3人(ジェリー・ドナヒュー、ジェリー・コンウェイ、パット・ドナルドソン)が英国における6日間のツアーで再結成した。キャサリン・ロバーツ(イクエイション、KR&ショーン・レイクマン)、サリー・バーカー(ザ・プージーズ、「ザ・ボイス」)、PJ・ライト(ザ・ディラン・プロジェクト、リトル・ジョニー・イングランド)が加わり、デニーとルーカスの不在にもかかわらず調和の取れたボーカルを提供した[5]。彼らはまた、2016年6月28日にウルヴァーハンプトンで演奏した[6]。ロンドンのチェルシーFCのスタンフォードブリッジグラウンドのアンダーザブリッジ会場での演奏日程が2016年6月24日と発表された[7]

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

  • フォザリンゲイ』 - Fotheringay (1970年、アイランド / A&M)
  • 2』 - Fotheringay 2 (2008年、Fledg'ling Records)
  • Fotheringay Essen 1970 (2011年、Thor's Hammer Records) ※ライブ
  • Nothing More: The Collected Fotheringay (2015年、Universal Music) ※コンピレーション

書誌[編集]

  • Mick Houghton. I've Always Kept a Unicorn – The Biography of Sandy Denny. Faber & Faber, 2015; ISBN 0571278914
  • Clinton Heylin. No More Sad Refrains – The Life and Times of Sandy Denny. London, Helter Skelter, 2002; ISBN 1-900924-35-8
  • Clinton Heylin. Gypsy Love Songs & Sad Refrains – The Recordings of Richard Thompson and Sandy Denny. Labour of Love Productions, 1989.

参照資料[編集]

  1. ^ フォーザリンゲイ」の表記もある。
  2. ^ Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 209. ISBN 1-904994-10-5 
  3. ^ Tobler, John (1992). NME Rock 'N' Roll Years (1st ed.). London: Reed International Books Ltd. pp. 222. CN 5585 
  4. ^ Ward, Philip, "Into the Light", R2 (Rock'n'Reel), 2(13), January/February 2009, pp37-39.
  5. ^ www.fotheringay.com: The Band
  6. ^ "The Guide"; Guardian, 25 June 2016, p. 10
  7. ^ Under The Bridge The Fulham Road, London, United Kingdom”. 20200815閲覧。

外部リンク[編集]