岐阜県庁舎

岐阜県庁舎
情報
用途 岐阜県行政の中枢施設
主構造物 行政棟、議会棟
設計者 日建設計大建設計・岬建築事務所JV
施工 行政棟:前田建設大日本土木TSUCHIYA・岐建JV
議会棟:前田建設・大日本土木・TSUCHIYA・青協建設JV
建築主 岐阜県庁
事業主体 岐阜県庁
管理運営 岐阜県庁
構造形式 鉄筋コンクリート構造
敷地面積 158,561 m²[1]
※公園等含む
建築面積 10,949.21 m²[2]
延床面積 82,257.47 m²[2]
階数 行政棟:地上21階・塔屋2階
議会棟:地上6階
高さ 106.19m(軒高:105.39m)[2]
着工 2021年7月1日[3]
竣工 2022年12月16日[4]
所在地 500-8570
岐阜市薮田南2丁目1番1号
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2代目県庁(明治30年後半頃)
3代目県庁舎(旧岐阜総合庁舎
4代目県庁舎

岐阜県庁舎(ぎふけんちょうしゃ)は、岐阜県岐阜市にある岐阜県庁の庁舎。

現在の庁舎は5代目である。

概要[編集]

現在の庁舎は4代目県庁舎の東に建設され、2022年令和4年)12月16日竣工。2023年(令和5年)1月4日に開庁した[5]。行政棟と議会棟からなる。

行政棟は地上21階建て・塔屋2階建て。軒高105.39m、最高高さ106.19m[2]。建築面積は7,637m2。延床面積は68,329m2。1階には岐阜県の地場産業を展示したり映像で紹介したりする「GALLERY GIFU」、500人を収容する「ミナモホール」があり、20階には展望フロアーの「清流ロビー」がある。また、外装にはタイル多治見市などが生産地)、内装にはヒノキ飛騨地方東濃が産地)、美濃和紙が使用されている[1]

行政棟の建設費は約414億円で、春や秋の室温が高い日には外気を取り入れて冷房の代わりにする省エネルギー設計としていたが、供用開始直後から9~16階の換気設備近くで勤務する職員が隙間風で寒いと訴え、112カ所にウレタン樹脂を吹き込む応急措置が施された[6]

議会棟は地上6階建てで高さ32m、建築面積は3,312m2、延床面積は13,929mである2[1]

庁舎の建設に合わせて庁舎周辺も整備され、庁舎前に整備された公園は「ぎふ結のもり」として2022年(令和4年)7月16日に開園した[7]。職員用立体駐車場建設のため2018年平成30年)3月に閉鎖された県庁バスターミナルは開庁に合わせて庁舎横に新設された[8]

1階の売店(ファミリーマート)及び2階の食堂は来庁者が誰でも利用が可能である。また、2023年(令和5年)4月1日に1階に開園した「ぎふっこ保育園」は事業所内保育事業(認可保育園)であり、従業員枠(県職員)と地域枠(岐阜市在住者)の幼児の入園の申し込みが可能である。

歴史[編集]

年表[編集]

  • 1871年明治4年) - 廃藩置県により岐阜県誕生。笠松村の旧笠松陣屋を県庁舎とする。
  • 1873年(明治6年) - 県庁舎を今泉村本願寺岐阜別院に仮移転。
  • 1874年(明治7年) - 岐阜市司町に2代目県庁舎完工。この建物は木造平屋で、官吏はに座して執務した。
  • 1924年大正13年) - 岐阜市司町に3代目県庁舎完工(現在の旧岐阜県庁舎)。鉄筋3階建て。工費約150万円、工期1年7か月。建築顧問は矢橋賢吉佐野利器、施工は銭高組が請け負った。なお、当初は中央部に高塔を設ける計画であったが、着工3か月後に発生した関東大震災により見直されたと伝えられている[9]
  • 1958年昭和33年) - 3代目県庁舎の北側部分を増築[10]
  • 1966年(昭和41年) - 岐阜市薮田南に4代目県庁舎完工。鉄筋地上12階建て。工費約25億2千万円、工期1年7か月。3代目庁舎は岐阜総合庁舎となり、2013年の閉庁後は南側部分を残して解体。
  • 1978年(昭和53年) - 議会棟(3,429.01 m2)を増築。
  • 2022年(令和4年)12月16日 - 5代目庁舎竣工[4]。高さ106.19m。
  • 2023年(令和5年)1月4日 - 5代目庁舎開庁。

3代目県庁舎[編集]

4代目県庁舎[編集]

4代目県庁舎は1966年(昭和41年)に岐阜市薮田地区に竣工した[11][12]。第8回BCS賞受賞[12]

建物は事務棟、議会棟、互助会棟からなる[12]

  • 事務棟 - 地上12階建(塔屋3階)[12]
  • 議会棟 - 地上3階建(一部4階)[12]
  • 互助会棟 - 地上2階建(一部3階)[12]

2023年(令和5年)2月17日、閉庁式が行われた[11]

所在地[編集]

岐阜県警察本部庁舎[編集]

岐阜県警察本部(左の建物が県庁舎(4代目)事務棟)
  • 2006年3月 - 県庁舎西隣に岐阜県警察本部庁舎が完成。4代目県庁舎(2階 - 7階)にあった岐阜県警察本部が移転した。地上11階建、延床面積約2万5千m2

岐阜県総合庁舎[編集]

岐阜県の出先機関の庁舎として、県内に次のとおり総合庁舎が設置されている。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 岐阜県庁” (pdf). 岐阜県. 2023年1月7日閲覧。
  2. ^ a b c d 県庁舎のご案内”. 岐阜県. 2023年3月8日閲覧。
  3. ^ 行政棟工事進捗情報”. 岐阜県. 2023年1月7日閲覧。
  4. ^ a b 岐阜県庁の新庁舎、きょう16日竣工〝親しめる〟県庁へ 地上20階・展望フロアにはソファも 開庁は1月4日”. 岐阜新聞Web. 岐阜新聞. 2023年1月5日閲覧。
  5. ^ 新岐阜県庁舎開庁式・仕事始め式を開催”. 岐阜県. 2023年1月7日閲覧。
  6. ^ 新庁舎なのに隙間風:岐阜県 112か所応急措置」『読売新聞』夕刊2023年3月28日8面(2023年4月3日閲覧)
  7. ^ 「ぎふ結のもり」が開園”. 岐阜県. 2023年1月7日閲覧。
  8. ^ 「県庁」バス停の移設について 岐阜バス(2022年12月20日)
  9. ^ 旧岐阜県庁舎建築文化財報告書、7頁
  10. ^ 旧岐阜県庁舎建築文化財報告書、2頁
  11. ^ a b 旧岐阜県庁舎、56年の歴史に幕 「4代目」閉庁式、定礎石外す”. 岐阜新聞 (2023年2月18日). 2023年2月19日閲覧。
  12. ^ a b c d e f 4 岐阜県庁舎”. 一般社団法人日本建設業連合会. 2023年2月19日閲覧。

参考資料[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]