時津風 (相撲)

時津風(ときつかぜ)は、日本相撲協会年寄名跡のひとつ。大坂相撲から東西合併の際に持ち込まれた名跡で、11代までが大坂相撲である[1]

第12代時津風は、戦後すぐに引退した双葉山定次が襲名した。大坂相撲末期の第11代時津風が素行不良で有名だったため、双葉山が時津風を名乗る際には諫める者もあったが、その後は角界有数の名門となった[1]。しかし、第12代が璽光尊事件で逮捕、第15代時津風は暴行死事件により逮捕・解雇、第16代時津風も不祥事を理由に相撲協会から「退職勧告」を受ける形で角界を去るなど、波乱の多い名跡である。

時津風の代々[編集]

  • 代目の太字は、部屋持ち親方。
代目 引退時四股名 最高位 現役時の所属部屋 襲名期間 備考
初代 時津風弥吉 --- --- 1762年引退
2代 藤なみ藤八 --- ---
3代 不明 --- ---
4代 唐錦吉之助 --- ---
5代 鬼勝利助 --- ---
6代 雅廉雷五郎 --- ---
7代 象ヶ関喜助 --- ---
8代 猪シ丑松 --- ---
9代 時津野政吉 --- --- ?-1908年1月(隠居)
10代 唐錦豊治郎 前10 時津風部屋 1908年1月-1919年1月(死去)
11代 妨四郎盛足 小結 時津風部屋 1919年1月-1941年5月(廃業)
12代 双葉山定次 横綱 立浪-双葉山道場 1945年11月-1968年12月(死去)
13代 鏡里喜代治 横綱 粂川-双葉山道場-時津風部屋 1968年12月-1969年2月 13代立田川に名跡変更
14代 豊山勝夫 大関 時津風部屋 1969年2月-2002年8月 14代錦島に名跡変更
15代 双津竜順一 小結 時津風部屋 2002年8月-2007年10月(解雇)
16代 時津海正博 前3 時津風部屋 2007年10月-2021年2月(退職)
17代 土佐豊祐哉 前1 時津風部屋 2021年2月-

脚注[編集]

  1. ^ a b ベースボール・マガジン社『大相撲名門列伝シリーズ(5) 時津風部屋』p36-39

関連項目[編集]