松本和也

まつもと かずや
松本 和也
プロフィール
出身地 日本の旗 日本 兵庫県神戸市
生年月日 (1967-04-15) 1967年4月15日(57歳)
最終学歴 京都大学経済学部卒業
勤務局 NHK放送文化研究所
職歴 奈良福井東京アナウンス室日本語センター出向→放送文化研究所
活動期間 1991年 - 2013年
出演番組・活動
出演経歴 本文参照
備考
NHKを2016年6月に退職後は音声表現コンサルタント、ナレーターとして活動。

松本 和也(まつもと かずや、1967年4月15日 - )は、日本の音声表現コンサルタント、ナレーター司会者実業家[1]。元NHKアナウンサー兵庫県神戸市出身、マツモトメソッド代表取締役、以前はナレーターとして青二プロダクション所属していた。

人物[編集]

灘高等学校京都大学経済学部卒業後、1991年アナウンサーとしてNHKに入局し[2]奈良に配属される[1]

1995年阪神淡路大震災被災地へリポーターとして派遣され、福井を経て東京で勤務する。『英語でしゃべらナイト』の実直な司会で好評を得て、『NHK紅白歌合戦』や『NHKのど自慢』で司会者を務める[1]

忌野清志郎と番組ゲストとして対談経験があり、忌野の葬儀式として2009年5月9日に行われた「青山ロックンロールショー」では司会を務めた[3]

2011年3月の東北地方太平洋沖地震福島放送局に応援派遣され、災害情報を中心に地域ニュースを担当する[1]

2011年7月8日に新番組『セカイでニホンGO!』の会見を体調不良で中止し、同月9日には『のど自慢』の10日放送分の司会を前任者の徳田章が代わって務めると告知された[4]。そして、同月11日には体調回復の長期化を懸念して上記2番組の降板が発表された[5]

2012年に休養から明けてNHK放送文化研究所専任研究員となりアナウンサー職を離れる[1][6][7]。2016年6月にNHKを退職して7月に音声表現コンサルタント『マツモトメソッド』代表取締役としてコミュニケーション・コンサルティング事業を始める[8]。2016年9月20日にナレーターとして青二プロダクションに所属する[9][8][10]。2023年12月31日青二プロダクションを退所。

ジャニーズ事務所の記者会見の司会[編集]

2023年10月2日のジャニーズ事務所の記者会見で司会を務めた[11]。会見後、特定の記者を指名しないようにするための「指名NG記者」リスト(6名)を、関係者が会見場内に持ち込んでいたことが発覚[12][13]。同じ書類には、優先的に指名して質問させることを意図したとみられる「指名候補記者」のリスト(8名)があったことも報じられた。これらのリストは、記者会見の運営を委託された外資系コンサルティング会社FTIコンサルティングが作成したもので[14]、FTIは、リストが松本に渡っていたことを認めた[15]。なお、「指名NG記者」リストに記載された6名(1名は出席せず)のうち1名は松本に指名され、質問の機会が与えられている[16]。「指名候補記者」リストの8名(社)からは5名(社)が指名されている[16]

松本が所属する青二プロダクションは10月5日、本件について「取材はすべてお断りしています。その理由についても、お答え出来ません。コメントも出す予定はありません。詳しいことは、ジャニーズ事務所に聞くようにお願いします」と回答した[17]

松本はジャニーズの会見で司会を務める3年前の2020年4月7日、YouTubeで、当時の安倍晋三首相の記者会見について「質問にしっかりと答えてない」「記者会見というのは、質問にちゃんと答えるというのが一つの正しい取り決めというか、当たり前のことです」と論じており、動画の内容と、今回の件に一切回答せず沈黙する松本の態度が合致しないとの批判が起こった[18]

10月6日、松本はコメントを発表し、「記者の顔写真入りのリスト」は記者会見の約30分前にスタッフから渡され「私の手元にありました」と認めた。だが「リストはないものとして進行することに決めました」と言い、できる限り偏りのないように指名したと釈明した。また、質問できなかった記者の声をネットニュースで読んだといい「指名できなくて申し訳ありません」と謝罪した[19]

アナウンサー[編集]

NHK時代[編集]

同期

池田達郎伊藤憲有働由美子浦田典明大岡優一郎大野克郎金澤利夫鹿野睦河島康一黒崎めぐみ近藤庸子墨屋那津子、髙橋徹、滝内泉武内陶子武田涼介田村泰崇寺谷一紀中谷文彦比留間亮司兼清麻美(旧姓・山下)、山田貴幸山本志保吉松欣史若林則康(以上アナウンサー)[2]

担当番組・業務
アナウンサーの山口勝と分担して担当した。
SAVE THE FUTURE(2008年・2009年・2010年)

出演インターネットラジオ[編集]

ビブリオグラフィ[編集]

著書[編集]

  • NHK英語でしゃべらナイト 松本アナが失敗から身につけた英会話のツボ(2007年、アスコム
  • 心に届く話し方 65のルール(2017年、ダイヤモンド社

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e “あの人は今こうしている 会社設立の元NHKアナ松本和也さん 転機は福島での被災”. 日刊ゲンダイ (日刊現代). (2017年12月11日). https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/219012 2018年10月7日閲覧。 
  2. ^ a b NHKアナウンサー史編集委員会 1992, p. 25, NHKアナウンサー一覧.
  3. ^ 清志郎さんに、著名人1000人が最後のお別れ”. テレビ朝⽇. テレビ朝⽇ (2009年5月9日). 2018年10月7日閲覧。
  4. ^ NHKのど自慢松本アナ体調不良で代役 日刊スポーツ 2011年7月9日
  5. ^ NHK松本アナが番組降板 心身のバランス崩す サンケイスポーツ 2011年7月11日
  6. ^ テレビの未来 ~変容するメディア空間で何が求められるのか~ 2014年春の研究発表とシンポジウム『テレビとメディアの“現在値” ~伝えてきたもの、伝えていくもの~』(3月12日-C)NHK放送文化研究所参照
  7. ^ 秋山進 (2017年7月17日). “組織の病気~成長を止める真犯人~ 第70回 会議をまわすにはアナウンサーの「仕切り術」に学べ”. ダイヤモンド・オンライン. ダイヤモンド社. 2018年10月7日閲覧。
  8. ^ a b マツモトメソッド 自身の公式サイト
  9. ^ 男性タレント 青二プロダクション
  10. ^ 伊藤羊一 (2018年7月25日). “伝道師の極意ー伝えのスキルとマインド プレゼンとはコミュニケーションである【松本和也氏×伊藤羊一氏】”. GLOBIS知見録. 読む. グロービス. 2018年10月7日閲覧。
  11. ^ 中日スポーツ 2023年10月2日 16時16分2023年10月4日閲覧。
  12. ^ NHK News Web 2023年10月5日 0時21分2023年10月5日閲覧。
  13. ^ リストが掲載された書類は2種類が明らかになっており、写真付きのリストでは「氏名NG記者」「氏名候補記者」、写真が無いリストでは「指名NG記者リスト」「指名候補記者リスト」となっていた。「氏名NG」「氏名候補」については、単なる誤記であるとする見方と、カモフラージュのために敢えて「氏名」にしたとの見方がある。
  14. ^ TBS News Dig 2023年10月5日(木) 13:552023年10月5日閲覧。
  15. ^ “ジャニーズ会見NGリスト、コンサル会社「配慮に基づく進行は事務所側も了承」…「指名候補記者リスト」も作成”. 読売新聞. (2023年10月5日). https://www.yomiuri.co.jp/culture/tv/20231005-OYT1T50264/ 2023年10月5日閲覧。 
  16. ^ a b スクープ!ジャニーズ会見で使用された「指名候補&NGリスト」現物入手&全社名公開!”. FRIDAYデジタル (2023年10月5日). 2023年10月8日閲覧。
  17. ^ “ジャニーズ「NGリスト」問題、司会の元NHKアナ・松本和也氏は沈黙 所属事務所「取材すべてお断り」”. J-CASTニュース. (2023年10月5日). https://www.j-cast.com/2023/10/05470367.html?p=all 2023年10月5日閲覧。 
  18. ^ “「ジャニNGリスト問題」司会・元NHKアナ、3年前の動画が物議に…「大ブーメラン」との声が続出”. スポーツニッポン. (2023年10月6日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2023/10/06/kiji/20231006s00041000204000c.html 2023年10月6日閲覧。 
  19. ^ “「指名はNGリストに沿わず」ジャニーズ会見司会の松本和也さんがコメント”. 産経新聞. (2023年10月6日). https://www.sankei.com/article/20231006-XIFURE2VLNJ7FDTXYU7URUJQLI/ 2023年10月7日閲覧。 
  20. ^ 楠田祐の人事アウトサイド・イン”. ビズリーチ. 2016年10月30日閲覧。

参考文献[編集]

  • NHKアナウンサー史編集委員会 編『アナウンサーたちの70年』講談社、1992年12月21日。ISBN 4-06-203232-5 

外部リンク[編集]