羽田圭介

羽田 圭介
(はだ けいすけ)
誕生 (1985-10-19) 1985年10月19日(38歳)
日本の旗 日本 東京都
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
教育 学士商学
最終学歴 明治大学商学部
活動期間 2003年 -
ジャンル 小説
代表作 『スクラップ・アンド・ビルド』(2015年)
『Phantom』(2021年)
主な受賞歴 文藝賞(2003年)
芥川龍之介賞(2015年)
デビュー作 『黒冷水』(2003年)
ウィキポータル 文学
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羽田圭介
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活動期間 2018年 -
ジャンル 文学
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羽田 圭介(はだ けいすけ、1985年[1]10月19日[2] - )は、日本小説家東京都生まれ[1]明治大学商学部卒業[3]

経歴[編集]

幼少時に車に轢かれた事があったが、奇跡的に命が助かったという経験を持つ。高校時代は毎日放課後に40km、自転車で走りトレーニングをしていた。将来の夢として実業団選手を目指しており、自転車で北海道まで走破したこともある。将来ツール・ド・フランスに出場する事を真剣に考えていた[4]

明治大学付属明治高等学校在学中の2003年、高校生と中学生の兄弟が憎み合い、「家庭内ストーキング」を繰り返すさまを独特の表現で描いた「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞[3]。17歳での文藝賞受賞は堀田あけみ綿矢りさと並んで当時3人目で、当時最年少だった。

その後は明治大学に進学し、アナウンサー研究会に入る。2006年、「不思議の国のペニス」を『文藝』に発表。2008年同誌に「走ル」を発表、芥川賞候補作となる。大学卒業後は一般企業に就職するが、1年半で退職し専業作家となる[5]2010年、第四作「ミート・ザ・ビート」で第142回芥川賞候補。2012年、「ワタクシハ」で第33回野間文芸新人賞候補。2013年、「盗まれた顔」で第16回大藪春彦賞候補。2014年、「メタモルフォシス」で第151回芥川賞候補、第36回野間文芸新人賞候補。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞候補。同年7月16日、同作で芥川賞を受賞[6]。お笑い芸人の又吉直樹火花』との同時受賞や本人のキャラクターが話題となり、その後はテレビ番組などマスコミへの出演が激増[7]。2017年にはNHK新春スペシャルドラマ『富士ファミリー2017』に出演し、俳優デビューも果たした[8]

2020年12月21日、女優の中神円との結婚が報じられる[2]

人物[編集]

  • TBSラジオコサキンDEワァオ!』(小堺一機関根勤)のヘビーリスナーである[9]。『王様のブランチ』内の本のコーナーにおいて、スタジオにいる関根にコサキン本を披露した。以後、何度か同番組内でハガキを読まれている[10]。デビュー作『黒冷水』の冒頭にも「コサカイさん」の名前が登場する。
  • 明治大学在学中に、当時TBSで放送されていた「爆笑問題のバク天!」のコーナーに動画を投稿して採用され、5回程オンエアされた経験もある。なお、この時既に作家活動を行っていたが、動画を投稿する際には作家という経歴は出さず「埼玉県、羽田圭介」と名前だけで出していたという[11]
  • 久保田利伸CHEMISTRY山下達郎の大ファン[12]
  • 2004年に大学近くのレコード店で偶然CDを購入して以来聖飢魔IIの信者(ファン)となり、2015年には芥川賞受賞の連絡を待つ間も銀座のカラオケボックスで先輩の芥川賞作家・長嶋有と悪魔メークでカラオケを楽しんでいた[13]。受賞会見では「受賞したら聖飢魔IIの『WINNER!』を歌おうと決めていた。X JAPANオジー・オズボーンを歌って疲れてきて、ちょうど誰も歌っていないときに電話が鳴りました」と語っている[14]。同年10月19日の30歳の誕生日には聖飢魔IIの地球デビュー30周年記念ツアー東京公演に招待され悪魔メークでデーモン閣下らと対面し、メンバーからケーキで祝福された[13]
  • 2018年に自身のYouTubeチャンネルを開設。デビュー作『黒冷水』の朗読動画や、他の作家の作品のレビュー動画、バイクでのツーリング動画など様々な動画をアップしている。

作品リスト[編集]

単行本[編集]

  • 黒冷水(2003年11月 河出書房新社 / 2005年11月 河出文庫) - 初出:『文藝』2003年冬号
  • 不思議の国のペニス(2006年10月 河出書房新社 )
    • 【改題】不思議の国の男子(2011年4月 河出文庫) - 初出:『文藝』2006年夏号
  • 走ル(2008年3月 河出書房新社 / 2010年11月 河出文庫) - 初出:『文藝』2008年春号
  • ミート・ザ・ビート(2010年2月 文藝春秋/2015年9月 文春文庫)
    • 「ミート・ザ・ビート」 - 初出:『文學界』2009年12月号
    • 「一丁目一番地」
  • 御不浄バトル(2010年7月 集英社 / 2015年10月 集英社文庫
    • 「御不浄バトル」 - 初出:『すばる』2010年3月号
    • 「荒野のサクセス」(「黒くなりゆく」改題) - 初出:『すばる』2010年5月号
  • 「ワタクシハ」(2011年1月 講談社/ 2013年1月 講談社文庫
  • 隠し事(2012年1月 河出書房新社 / 2016年2月 河出文庫) - 初出:『文藝』2011年冬
  • 盗まれた顔(2012年10月 幻冬舎 / 2014年10月 幻冬舎文庫
  • メタモルフォシス(2014年7月 新潮社 / 2015年11月 新潮文庫
    • 「メタモルフォシス」 - 初出:『新潮』2014年6月
    • 「トーキョーの調教」 - 初出:『新潮』2013年9月号
  • スクラップ・アンド・ビルド(2015年8月 文藝春秋 / 2018年5月 文春文庫) - 初出:『文學界』 2015年3月号
  • コンテクスト・オブ・ザ・デッド(2016年11月 講談社 / 2018年11月 講談社文庫)
  • 成功者K(2017年3月 河出書房新社)
  • 5時過ぎランチ(2018年4月 実業之日本社
  • ポルシェ太郎(2019年4月 河出書房新社)
  • 羽田圭介、クルマを買う。(2019年7月 集英社[15]
  • Phantom(2021年7月 文藝春秋)
  • 滅私(2021年11月 新潮社) - 初出:『新潮』2020年9月号 新潮社
  • 三十代の初体験(2021年11月 主婦と生活社)

アンソロジー[編集]

  • 村上春樹への12のオマージュ いまのあなたへ(2014年5月24日、NHK出版)「みせない」
  • 20の短編小説(2016年1月 朝日文庫)「ウエノモノ」(初出:『小説TRIPPER』 2015年夏季号)
  • 1と0と加藤シゲアキ 競作企画「渋谷と○○」(2022年9月30日、KADOKAWA )「渋谷と彼の地」

単行本未収録作品[編集]

小説[編集]

  • 「グリーンゾーン」(『紡』 Vol.7 2013年2月 実業之日本社)
  • 「飢える虚像」(『紡』 Vol.9 2013年8月 実業之日本社)
  • 「テキサスの風」(『群像』2010年4月号 講談社
  • 「迂回」(『文學界』 2015年8月号 文藝春秋
  • 「成功者Kのペニスオークション」(『文學界』 2015年9月号 文藝春秋)
  • 「〇.〇〇…」(2016年夏 サントリー社オールフリーキャンペーン)[16](『note(Web小説サイト)』にて2016年12月 )[17]
  • 「シリコンの季節」(『note(Web小説サイト)』 2017年12月 )[18]
  • 「厳しさ」(『父の日スペシャル「RÉMY MARTIN XO × 直木賞作家 羽田圭介」コラボレーションスペシャル企画!』2019年5月28日からWebで公開)[19]

エッセイ[編集]

  • 「私のたからもの」(『月刊 J-novel』 2011年6月号 実業之日本社)
  • 「読み取り強要」(『文學界』 2014年8月号 文藝春秋
  • 「AgeX」(『月刊 J-novel』 2015年12月号 実業之日本社)
  • 「プロムナード」全24話(日本経済新聞夕刊 2016年1月 - 6月)[20]
  • 「私の東京物語」全10話(東京新聞朝刊 2016年3月17日 - 3月30日)[21]
  • 「羽田圭介 三十一歳の初体験」(週刊女性2017年4月24日 - )[22]
  • 「羽田圭介の首都高ライフ」(フリーペーパー『首都高じゃらん』 2019年6月10日 - )[23]

鼎談[編集]

出演[編集]

バラエティ[編集]

テレビドラマ[編集]

ラジオ[編集]

CM[編集]

ミュージカル[編集]

  • スコア!(2017年8月17日 - 20日、全7公演、三越劇場)[25] - ルート(アルゴの父) 役

コンサート[編集]

  • K & K concert『オモコン』(2017年12月6日、山野学苑 27階)出演:羽田圭介(ボーカル)、池谷京子(ボーカル)、塩谷翔(ピアノ)

メディア・ミックス[編集]

テレビドラマ

コラム連載[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ゲストとして出演
  2. ^ 概ね月1回出演

出典[編集]

  1. ^ a b 著者プロフィール”. 羽田圭介公式サイト. 2021年1月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月16日閲覧。
  2. ^ a b “羽田圭介氏と中神円が結婚 芥川賞と多才女優の夫婦”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年12月21日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202012200000647.html 2020年12月21日閲覧。 
  3. ^ a b 明治大学校友・羽田圭介氏(2008年商学部卒業)が、「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞を受賞”. 明治大学 (2015年7月17日). 2017年3月18日閲覧。
  4. ^ ダ・ヴィンチ』2004年12月号[要ページ番号]より
  5. ^ 作家の読書道 第165回:羽田圭介さんその4「会社員を経て専業作家に」”. WEB本の雑誌 (2015年10月21日). 2020年12月21日閲覧。
  6. ^ 第153回芥川賞は羽田圭介さんと又吉直樹さんに決定!”. 文藝春秋. 2015年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月21日閲覧。
  7. ^ 五目舎 (2015年9月30日). ““『火花』じゃない”ほう、羽田圭介氏 芸人顔負けのキャラに注目”. ORICON STYLE. 2017年3月18日閲覧。
  8. ^ a b 羽田圭介氏、来年新春ドラマで俳優デビュー NHK『富士ファミリー2017』”. ORICON STYLE (2016年8月2日). 2017年3月18日閲覧。
  9. ^ a b 羽田圭介(インタビュアー:高木”JET”晋一郎)「羽田圭介「番組を通して、誰かに楽曲提供を出来たら」」『TBSラジオ』https://www.tbsradio.jp/action-interview03/2019年4月2日閲覧 
  10. ^ TBSラジオ編 『コサキンの中二の放課後』 興陽館、2005年8月5日、282頁「コサキン年表」2003年12月3日
  11. ^ “第165回 : 羽田圭介さんその3「影響を受けた作家たち」- 作家の読書道”. WEB本の雑誌. (2015年10月21日). http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi165_hada/20151021_3.html 2019年7月20日閲覧。 
  12. ^ 月刊ソングス』2007年12月号[要ページ番号]より
  13. ^ a b “芥川賞作家の羽田氏、悪魔メークで聖飢魔IIと対面”. nikkansports.com. (2015年10月19日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1554856.html 2015年10月20日閲覧。 
  14. ^ “「受賞したら聖飢魔IIの『Winner!』を」”. 産経ニュース. (2015年7月17日). https://www.sankei.com/article/20150717-DF3SODUNY5N5JFIBULY6YQBPYQ/ 2015年10月20日閲覧。 
  15. ^ 雑誌週刊プレイボーイで2017年から続く人気連載が単行本になり発売。クルマ購入のために数十台もの車の試乗を繰り返すリアルなドキュメンタリー・エッセイ
  16. ^ 芥川賞作家・羽田圭介の新作オリジナル小説、全3編が“絶対もらえる”!? 。対象商品の「オールフリー」にちなんで「ダイエット」がテーマになっている
  17. ^ 2016年夏 サントリー社オールフリーキャンペーンで書いたオリジナル小説 (Web小説サイト『note』掲載)
  18. ^ Web小説サイト『note』掲載
  19. ^ RÉMY MARTIN XO期間限定ここでしか読めない直木賞作家 羽田圭介、描き下ろし短編小説を公開
  20. ^ Web小説サイト『note』掲載
  21. ^ Web小説サイト『note』掲載
  22. ^ 羽田圭介、本人がやってみたい物事に体当たり初体験する連載エッセイ。年齢を重ねる毎にタイトルも変化、現時点(2019年8月)のタイトルは「羽田圭介 三十三歳の初体験」
  23. ^ 読んだ後、車に乗りたくなるショートエッセイ 首都高NEWS Webサイトでは全文公開
  24. ^ 海江田宗 (2017年3月16日). “テレ東「バス旅」復活!田中要次&羽田圭介で新シリーズ!”. シネマトゥデイ. 2017年3月18日閲覧。
  25. ^ ミュージカル「スコア!」岡幸二郎・羽田圭介らが美声を披露、宇宙の謎に迫る”. ステージナタリー. ナターシャ (2017年8月18日). 2020年12月23日閲覧。
  26. ^ 番組エピソード 主人公に励まされ、応援したくなる【挑戦ドラマ特集】 -NHKアーカイブス
  27. ^ 柄本佑主演、羽田圭介氏の『スクラップ・アンド・ビルド』ドラマ化”. ORICON STYLE (2016年8月29日). 2017年3月18日閲覧。
  28. ^ “玉木宏:羽田圭介原作「盗まれた顔」でWOWOW連ドラ初主演 「今までにない刑事ドラマに…」”. MANTANWEB. (2018年9月14日). https://mantan-web.jp/article/20180913dog00m200063000c.html 2018年10月6日閲覧。 

外部リンク[編集]