カゲボウシ

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カゲボウシ
ポルノグラフィティシングル
初出アルバム『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary "ALL TIME SINGLES"
B面 やがて哀しきロックンロール
ルーズ
リリース
規格 マキシシングル
デジタル・ダウンロード
ジャンル J-POPロック
レーベル SME Records
作詞・作曲 岡野昭仁(M-1 作詞・詞曲)
新藤晴一(M-2,M-3 作詞・作曲)
プロデュース 田村充義[注 1]
チャート最高順位
ポルノグラフィティ シングル 年表
2012Spark
(2012年)
カゲボウシ
(2012年)
瞬く星の下で
2013年
ミュージックビデオ
「カゲボウシ(short ver.)」 - YouTube
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カゲボウシ」は、ポルノグラフィティの36作目のシングル2012年9月19日SME Recordsから発売された。

概要[編集]

前作「2012Spark」からおよそ7か月ぶり、アルバム『PANORAMA PORNO』を経て発表された、2012年2作目となるシングル。

表題曲は、NHK総合テレビドラマ10のテレビドラマ『つるかめ助産院〜南の島から〜』の主題歌である[4][5]。ポルノグラフィティがテレビドラマの主題歌を担当するのは、「EXIT」以来およそ1年6か月ぶりであり[注 2]、テレビドラマのイメージに添って書き下ろされた[6][7]。シングルでは「ゆきのいろ」以来2作ぶりのバラードとなっている。「カゲボウシ」の他、カップリング曲にはシングルリリースに向けて作られた、「やがて哀しきロックンロール」と「ルーズ」の2曲を収録。このため、「ワンモアタイム」以来となる全曲新曲のシングルとなっている。

「初回生産限定盤」と「通常盤」の2種リリース。通常盤では初回仕様分のみ透明スリーブケースが付属し、初回限定盤はDVDが付属した2枚組となっており、「カゲボウシ」のビデオクリップが収録されている。

ジャケットの「伸びた影」は、スタジオに1tぐらいの砂を運び入れて撮影されたもの[8]

ジャケット公開時にカップリング曲の『やがて哀しきロックンロール』と『ルーズ』の収録順が変更された。

収録曲[編集]

Disc 1(CD)[編集]

  1. カゲボウシ
    ドラマの主題歌として書き下ろされた、スロー・テンポのバラードナンバー[6][7]。ポルノグラフィティ曰く、『アポロ』や『サウダージ』のような、譜割や言葉の多さで押していくことが多いポルノグラフィティの音楽の中で、「今(それ)までありそうでなかったバラード」となっている[7][9]。歌詞は、大切な人を見守り支える心や気持ちを、光があれば現れる「影」(影法師)として描かれている[6][7]
    NHKのドラマということで、「どの世代にも聴いてもらえるような曲」を目指して作られた[6]。元々、「ポルノグラフィティの曲をドラマの主題歌に」というNHKサイドからのオファーを受けて、曲の構想を練っていた岡野は、ドラマの制作スタッフから寄せられた「『愛が呼ぶほうへ』のようなスロー・テンポ」「歌詞とメロディーが染み込むような曲を」というリクエストにも応えながら、「一歩引いたところで支えてくれる、母親のような曲」をイメージして制作を進めたという[6][7]。そうして出来上がった曲について、同じくドラマ主題歌の候補曲(3曲目の「ルーズ」)を作っていた新藤も、「ドラマにすごく合う曲になった」「どんな相乗効果が生まれるのか楽しみな曲」と評した[6]
    アレンジ(サウンド・プロデュース)は、『PANORAMA PORNO』の「素敵すぎてしまった」を手掛けた馬場一嘉に依頼し、曲を聴いた新藤の「普遍的なイメージに仕上げたい」という想いと、岡野の「沖縄の景色が浮かぶようなアレンジ」というリクエストを合わせながら進められた[6][7]。また、テレビドラマの舞台である沖縄県のイメージ、原作の『つるかめ助産院』が持つ「生命」「母親」「出産」といったテーマ、ドラマで描かれる人間ドラマなどにもスポットを当て、前述のメンバーのイメージやリクエストを加味しながら、新藤と馬場の共同で行われた[6][7]
    メインの音となるアコースティック・ギターは、パーカッションとセッションしながら、響かせることを意識してレコーディングが行なわれた[6][7]。また、曲を印象付けるオートハープは、岡野のアイディアによるもので、曰く、「全体的にシンプルな曲だけに特徴のない曲になる恐れがあった」とのことから手こずりながらも入れてみたところ、イメージ通りの印象的な温かい音になったという[6][7]
    音源は、2012年8月13日に放送された、bayfmの『カフェイン11』で披露され、同月28日より連続テレビドラマ『つるかめ助産院〜南の島から〜』の主題歌としてオンエアされた。
    第63回NHK紅白歌合戦』で本曲を歌唱した。
  2. やがて哀しきロックンロール
    シングルリリースの決定は、新藤がストックしていた曲を収録する予定であったが、「良い曲だが味が薄い」との理由から作り始めた大サビが難航したため、新たにカップリング曲候補として書き下ろされたのがこの曲である[6][7]。当初収録予定であった曲や、別に作られたもうひとつの曲との3曲でふるいにかけられた結果、本楽曲がカップリング曲となった[6]
  3. ルーズ
    • 作詞・作曲:新藤晴一 編曲:田中ユウスケ、立崎優介、Porno Graffitti
    元々は『つるかめ助産院〜南の島から〜』の主題歌候補として、新藤により作られた曲[6]。その後、岡野が作詞・作曲を手掛けた「カゲボウシ」が選ばれ、主題歌にならなかったことから、カップリング曲として、歌詞を書き換えたり音やアレンジを変えたりと思い切って手を加えたところ、当初とは異なる良い曲に仕上がったという[6]

Disc 2(DVD)[編集]

  1. 「カゲボウシ」Video Clip
    監督は牧鉄馬
    新藤が弾くギターに合わせ、岡野が歌うという、全体的にシンプルなかたちをとっている。

収録アルバム[編集]

演奏参加ミュージシャン[編集]

ポルノグラフィティ
岡野昭仁 ヴォーカルコーラス
新藤晴一 ギター(アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター)

タイアップ[編集]

楽曲 タイアップ
M-1「カゲボウシ」 NHK総合テレビドラマ10つるかめ助産院〜南の島から〜』主題歌

リリース一覧[編集]

地域 情報 規格 作品 発信元
日本 2012年9月12日 (2012-09-12)
着信メロディ(着信音)
  • 「カゲボウシ」
  • 「カゲボウシ」メロディ
着うた(着信音)
  • 「カゲボウシ」イントロVer.
  • 「カゲボウシ」サビVer.
2012年9月19日 (2012-09-19) 着うた(着信音)
  • 「やがて哀しきロックンロール」イントロver.
  • 「やがて哀しきロックンロール」Bメロ&サビver.
  • 「ルーズ」Aメロver.
  • 「ルーズ」1サビver.
着うたフル(R) 「カゲボウシ」
CD 「カゲボウシ」 SME Records
CD+DVD 「カゲボウシ」

脚注[編集]

注釈
  1. ^ 歌詞カードのクレジットより。ただし、ak.hommaがプロデュースから外れた等の公式発表は本作発売時点では一切無い。
  2. ^ 情報発表当時、『ドラマ主題歌は(「瞳の奥をのぞかせて」以来)およそ2年半ぶり』とする誤った報道が複数個所で見られた。
    参考:“ポルノグラフィティ新曲が仲里依紗主演NHKドラマ10主題歌”. ナタリー. (2012年4月16日). https://natalie.mu/music/news/67924 2012年9月19日閲覧。  - 本文の最後に訂正文がある
    参考:ポルノグラフィティ 36thシングル『カゲボウシ』2012年9月19日リリース!”. PORNO'S NEWS (2012年9月12日). 2012年9月19日閲覧。
参照・出典
  1. ^ 2012年09月17日〜2012年09月23日のCDシングル週間ランキング(2012年10月01日付) 1位〜5位”. オリコン. 2013年2月28日閲覧。
  2. ^ you大樹”. オリコン (2013年1月). 2013年2月28日閲覧。
  3. ^ Billboard Japan Hot 100(2012年10月01日付)”. Billboard JAPAN. 2013年2月28日閲覧。
  4. ^ a b ポルノグラフィティ公式サイト「36thシングル「カゲボウシ」リリース決定!!」(2012年7月3日掲載、同年9月13日更新)
  5. ^ a b PornoGraffitti Google+「9/19(水)36thシングル「カゲボウシ」リリース決定!!」(2012年7月24日公開)
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n Monthly Music Magazine PATi>PATi 2012年10月号(VOL.334)』掲載、「カゲボウシ ぬくもりを感じる珠玉のバラード〜どの世代にもちゃんと届く曲を作ろうと」(P.063)。
  7. ^ a b c d e f g h i j WHAT's IN? 2012年10月号(No.304)』掲載、「ポルノグラフィティ「カゲボウシ」〜一歩引いたところで大切な人を支える強い気持ち〜」(P.064-065)。
  8. ^ フジテレビ系列放送『森田一義アワー 笑っていいとも!』(2012年9月19日放送分)「テレフォンショッキング」より。
  9. ^ Monthly Music Magazine PATi>PATi 2012年10月号(VOL.334)』掲載、「ポルノグラフィティ カゲボウシ ぬくもりを感じる珠玉のバラード」(P.061)。

参考資料[編集]

公式サイト・作品
書誌
  • もりひでゆき「SPECIAL TALK SESSION ポルノグラフィティ」『Monthly Music Magazine PATi PATi 2012年10月号(VOL.334)』第28巻第10号、エムオン・エンタテインメント、2012年9月7日、061-063頁、JAN 4910075551023、雑誌 07555-10。 
  • 藤井美保「INTERVIEW ポルノグラフィティ」『WHAT's IN? 2012年10月号(No.304)』第25巻第10号、エムオン・エンタテインメント、2012年9月14日、064-065頁、JAN 4910198551023、雑誌 19855-10。 
ウェブサイト

外部リンク[編集]