大相撲令和5年7月場所

大相撲令和5年7月場所
基本情報
会場 ドルフィンズアリーナ
(愛知県体育館)
番付発表 2023年6月26日
開催期間 2023年7月9日 - 7月23日
(15日間)
各段優勝・三賞
幕内最高優勝 豊昇龍智勝(12勝3敗)
十両優勝 熱海富士朔太郎(11勝4敗)
幕下優勝 時疾風秀喜(7戦全勝)
三段目優勝 若碇成剛(7戦全勝)
序二段優勝 小城ノ正謙太(7戦全勝)
序ノ口優勝 安大翔大和(7戦全勝)
殊勲賞 錦木徹也(初受賞)
敢闘賞 豊昇龍智勝(初受賞)
琴ノ若傑太(4回目)
北勝富士大輝(初受賞)
湘南乃海桃太郎(初受賞)
豪ノ山登輝(初受賞)
伯桜鵬哲也(初受賞)
技能賞 伯桜鵬哲也(初受賞)
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大相撲令和5年7月場所(おおずもうれいわごねん7がつばしょ)は、2023年(令和5年)7月9日から7月23日までの15日間、愛知県名古屋市中区ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催された大相撲本場所である[1]

概要[編集]

7月場所に関する時系列

番付・星取表[編集]

赤文字は優勝力士の成績。

幕内[編集]

東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
1勝3敗11休 照ノ富士 横綱
全休 貴景勝 大関 霧島 6勝7敗2休 新大関
優勝
敢闘賞
12勝3敗 豊昇龍 関脇 大栄翔 9勝6敗
関脇 若元春 9勝6敗
敢闘賞 11勝4敗 琴ノ若 小結 阿炎 6勝9敗 再小結
殊勲賞 10勝5敗 錦木 前頭1 翔猿 9勝6敗
6勝9敗 正代 前頭2 御嶽海 3勝12敗
4勝11敗 翠富士 前頭3 明生 8勝7敗
8勝4敗3休 朝乃山 前頭4 宇良 7勝8敗
5勝10敗 平戸海 前頭5 阿武咲 6勝9敗
5勝10敗 北青鵬 前頭6 王鵬 6勝9敗
7勝8敗 髙安 前頭7 玉鷲 8勝7敗
5勝10敗 佐田の海 前頭8 錦富士 5勝10敗
8勝7敗 隆の勝 前頭9 北勝富士 12勝3敗 優勝同点
敢闘賞
7勝8敗 金峰山 前頭10 妙義龍 6勝9敗
8勝7敗 琴恵光 前頭11 剣翔 5勝10敗
6勝9敗 千代翔馬 前頭12 若隆景 全休
新入幕
敢闘賞
10勝5敗 豪ノ山 前頭13 琴勝峰 7勝8敗
6勝9敗 大翔鵬 前頭14 湘南乃海 10勝5敗 新入幕
敢闘賞
10勝5敗 竜電 前頭15 宝富士 9勝6敗
10勝5敗 遠藤 前頭16 武将山 3勝12敗 再入幕
9勝6敗 碧山 前頭17 伯桜鵬 11勝4敗 新入幕
敢闘賞
技能賞

十両[編集]

東方 番付 西方
備考 成績 力士名 力士名 成績 備考
9勝6敗 十両1 熱海富士 11勝4敗
8勝7敗 狼雅 十両2 水戸龍 6勝9敗
4勝9敗2休 一山本 十両3 島津海 5勝10敗
7勝8敗 欧勝馬 十両4 東白龍 7勝8敗
10勝5敗 玉正鳳 十両5 北の若 10勝5敗
全休 藤青雲 十両6 東龍 7勝8敗
6勝9敗 白鷹山 十両7 美ノ海 8勝7敗
7勝8敗 貴健斗 十両8 天空海 7勝8敗
11勝4敗 大奄美 十両9 友風 10勝5敗
8勝7敗 千代栄 十両10 志摩ノ海 5勝10敗
8勝7敗 千代丸 十両11 對馬洋 3勝12敗
新十両 9勝6敗 獅司 十両12 英乃海 5勝10敗
新十両 7勝5敗3休 輝鵬 十両13 紫雷 8勝7敗 再十両
新十両 6勝9敗 勇磨 十両14 千代の海 4勝11敗 再十両

優勝争い[編集]

9日目を終えて、1敗で関脇・豊昇龍、平幕の錦木北勝富士がトップに立った。

10日目には、豊昇龍が小結・琴ノ若に敗れ、2敗に後退。

11日目に、北勝富士が関脇・若元春に敗れ、2敗に後退。この時点で1敗で単独トップに立ったのは、錦木。2敗で豊昇龍、北勝富士、3敗で大栄翔、若元春、遠藤伯桜鵬が追うこととなった。

12日目には、遠藤は琴ノ若に、大栄翔は玉鷲に、若元春も霧島に敗れ、4敗に後退。

豊昇龍と北勝富士の2敗同士の直接対決は北勝富士が猛攻の末、押し出しで勝利し、2敗を守る。

一方、錦木は新入幕の湘南乃海の小手投げに屈し、2敗に後退。

13日目、北勝富士は遠藤を圧倒し、2敗をキープ。錦木が伯桜鵬の内掛けに敗れ、3敗に後退。豊昇龍は霧島を寄り切り、3敗を守った。北勝富士が2敗で単独トップに立ち、それを3敗の豊昇龍、錦木、伯桜鵬が追うことになった。

14日目には、北勝富士は伯桜鵬と対戦、激戦となるものの土俵際の攻防を伯桜鵬が制した。

錦木は竜電との投げの打ち合いに敗れ、4敗。豊昇龍は若元春の注文相撲に対応し勝利。3敗で豊昇龍、北勝富士、伯桜鵬が並んだ。

千秋楽、北勝富士は錦木に勝利、3敗をキープ。直接対決となった豊昇龍と伯桜鵬は、豊昇龍が上手投げで勝利したことにより、豊昇龍と北勝富士の優勝決定戦となった。

決定戦では、両者押し合いの末、北勝富士の引きに乗じ、豊昇龍が押し出しで勝利。初優勝を決めた。

備考[編集]

照ノ富士は、4日目から休場。貴景勝は初日から休場となった。また、新大関・霧島は肋骨の負傷により、初日から休場。4日目から異例の再出場となった。二関脇を倒すなどの活躍も見せるものの、14日目に朝乃山に敗れ、実質的に負け越し。来場所カド番となった。

三賞は殊勲賞に錦木。2日目に照ノ富士を破るほか、大関とりの三関脇を破る活躍が評価された。

技能賞は新入幕ながら、多彩な技や左四つの形が評価された伯桜鵬が受賞。

敢闘賞は、優勝争いに絡んだ北勝富士、伯桜鵬が無条件受賞。

千秋楽の勝利を条件に、豊昇龍、琴ノ若、豪ノ山、湘南乃海が受賞対象となり、全員が勝利したことにより、受賞が決定した。

三賞受賞者7人、受賞数8つは歴代最多の記録である。

また、伯桜鵬の初土俵から4場所で三賞受賞は歴代最速。錦木の初土俵から103場所で三賞受賞は歴代最遅となり、奇しくも歴代最速と最遅の三賞受賞が同場所で出ることとなった。

大関とりに挑んだ三関脇は、豊昇龍が12勝3敗を記録し、場所後の大関昇進を確実なものとした。大栄翔と若元春は序盤から中盤にかけて星を伸ばすも、後半は相撲が崩れ、ともに9勝6敗で場所を終えることとなった。

十両は12日目を終え、友風が単独トップに立つも、13日目に熱海富士に敗れ、後退。14日目には4敗の大奄美が3敗の熱海富士を破るほか、友風も輝に敗れ、4敗となったことにより、3人が4敗で千秋楽となった。

友風は北の若に敗れ、5敗。熱海富士、大奄美が11勝4敗の優勝決定戦となり、熱海富士が勝利、十両優勝を決めた。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ [1]